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ソフトバンクの完全子会社のSAIMEMORYは2月3日、高容量、高帯域、低消費電力の次世代メモリ技術「ZAM」(Z-Angle Memory)の実用化に向け、2月2日に米Intelと協業契約を結んだと発表した。
SAIMEMORYはソフトバンクが中心となり、Intelと東京大学が参画する形で2024年12月に設立された。AI向けの高帯域、低消費電力の次世代メモリ技術の実用化に向けた研究開発を推進することを目的とする。Intelが米国エネルギー省の支援を受けて推進しているAdvanced Memory Technology(AMT)プログラムで確立された次世代メモリの基盤技術や、Next Generation DRAM Bonding(NGDB)イニシアチブで実証された技術的知見を活用し、革新的なメモリーアーキテクチャおよび製造技術の研究開発を進めている。
同社の開発する「ZAM」はAIデータセンターでGPUやCPUが処理したデータを記憶する用途を念頭に開発されている。この用途では、現在、韓SK hynixが高いシェアを誇る「HBM」が主に用いられているが、この「HBM」をさらに発展させ、より高い性能とより小さい消費電力を実現させることを目指している。従来、平面方向にダイを積層していたが、この構造では、電力や熱の制限から、現在の16層で既に限界に近いところまで来ているという。そこで同社はダイを縦方向(Z軸)に並べる形で実装する構造を採用。これにより、熱問題が解消され、記憶容量を既存最先端HBMの2倍以上、消費電力を40%削減できるという。
SAIMEMORYは2027年度中に「ZAM」のプロトタイプを作製し、2029年度の実用化を目標としている。2027年度までの開発費は約80億円で、ソフトバンクが30億円を出資し、理化学研究所と富士通も開発に参画し、計10億円を出資する。また、経済産業省・NEDOが数十億円規模で支援する見込みとなっており、Rapidusの先端半導体国産化と同様、日本の半導体産業復権を目指す国家プロジェクト的な色合いが強い。
SAIMEMORYの社長兼CEOの山口秀哉氏は今回の協業により、「開発から生産までを含むサプライチェーンを構築し、一気通貫のソリューションを提供したい」と強調した。
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