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GNCレター
ジャパンディスプレイ(JDI)は2月12日、台湾で先端半導体パッケージングとセンサー技術を手掛けるPanelSemi Corporation(PanelSemi)と資本業務提携を結んだと明らかにした。JDIがPanelSemi側に出資することにより、センサー&ソリューション事業を拡大するとともに、新たに先端パッケージング市場に参入する。
JDIのコア事業である車載・スマートウォッチ・仮想現実(VR)向けパネルは顧客需要が軟化により減収、ノンコア事業であるスマートフォン向けパネルについても需要縮小に合わせた戦略的事業縮小により減収となり、同社はディスプレイ産業への依存からの脱却が迫られている。同社は2024年11月13日付の決算説明資料にて事業戦略「BEYOND DISPLAY」を発表、ディスプレイ事業で培ってきた有形・無形のアセットを活用してセンサー&ソリューション事業の拡大や先端パッケージング事業への参入等、新たな分野での事業展開を図る方針を固めていた。
資本業務提携を結ぶPanelSemiは台湾のファブレス企業として、先端半導体パッケージング用基板やセンサー技術等の開発・販売を行う。ディスプレイ由来のタイリング技術やTFT技術など、先端のセラミックベースの半導体パッケージングやセンサーにとって重要なフレキシブル電子部材における革新的技術を保有している。
資本業務提携により両社はそれぞれが持つディスプレイ由来技術を活用し、半導体パッケージング用セラミック基板とセンサー用フレキシブル基板を共同開発し、事業化を進める。特に先端半導体パッケージング分野については、両社がディスプレイ技術で培ってきた高密度配線技術と薄膜・ガラス加工技術を活用し、ガラスをキャリアとした有機インターポーザーや、コア基板としての平坦性や熱膨張差の課題を解決するセラミック基板を開発する。また、セラミック基板に革新的なプロセスを用い、今までにない特性と機能性も提供するとしている。
加えて、JDIの持つ試作から量産までの豊富な生産技術とグローバルなネットワークを活かしてPanelSemiとのシナジーを最大化し、高品質で低コストな次世代半導体製品を提供していくとしている。
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