GNC letter
GNCレター
信越化学工業は1月29日、2024年4月~12月の決算を発表した。電子材料部門の売上高は前年同期比10%増の7,091億円、営業利益は同21%増の2,605億円となり、同部門として増収増益となった。主力の300mmウエーハの人工知能(AI)向け需要がけん引し、回路形成に必要となるフォトレジストも先端向け需要が顕著で、同部門の売上増加に寄与した。
一方、第3四半期(10月~12月)について、300mmウエーハは前年同期比では売上高が増加したものの、前四半期比では若干マイナスであった。8インチウエーハは前年同期比ではマイナスで、前四半期比では横並びだった。6インチウエーハは低迷しており、前年同期比、前四半期比ともにマイナスとなった。デバイスメーカーによるウエーハの在庫調整の局面にあり、四半期ベースではウエーハの売上は停滞状況にある。
同社は、「半導体市場は、調整局面からの回復は用途・分野によりまだら模様」であり、「伸びの強い市場にシリコンウエーハ、フォトレジスト、マスクブランクス等の半導体材料を出荷することに注力した」と説明。また、300mmウエーハに関しては第4四半期(2025年1月~3月)についても在庫調整の動きが続くとし、全体的な需要の回復は2025年度第1四半期(4月~6月期)になると見込む。8インチウエハについては、遅れて調整入りした車載向けの影響もあり、前半は厳しい状況が続くものの、一部顧客から新規の受注が入り始めたという話もあり、後半の回復は期待される。
なお、露光材料についての需要は引き続き好調で、「半導体市場が今年12~15%で伸びるという業界予想に違和感はない」とした。
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