荏原製作所は2025年11月13日、2025年12月期第3四半期の決算を発表した。累計の売上高は前年同期比9.8%増の6,635億5500万円、累計の営業利益は同16.2%増の695億4,100万円となり、いずれも過去最高額を更新した。また、累計の受注額も同5.7%増の6,801億4100万円で、これも過去最高額となった。

同社の業績を牽引するのは精密・電子部門であり、同部門の累計売上高は前年同期比16.6%増の2,233億1,500万円、累計受注高は同9.3%増の2,010億6,200万円となった。同社によれば、生成AI向けの需要の増加が継続し、メモリ向けを中心に前年同期を上回る受注を獲得したほか、顧客の工場稼働率も回復傾向であることが好調の要因であるとのこと。また、中国市場に関しては米国による輸出規制を背景に従来の勢いは落ち着いたものの、一定の規模は維持しているという。一方で、増産投資の本格的な再開に関しては当初の想定より遅れているとした。

同社は2025年12月期通期の業績予想についても発表。全社売上高を9,270億円、営業利益を1,100億円、受注高を9,440億円とそれぞれ上方修正した。精密・電子部門に関しては生成AI関連を中心に市場全般の拡大が想定されることから、売上高を3,200億円と予想を上方修正した一方で、顧客工場の稼働率の回復には顧客により濃淡があり、依然不透明な状況であることから、受注高に関しては3,000億円と予想を下方修正した。

出典:荏原製作所 決算情報