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GNCレター
先端半導体の国産化を目指すRapidusは7月18日、北海道千歳市に位置する生産拠点「IIM-1」において、2nm GAA(ゲートオールアラウンド)トランジスタの試作に成功したと発表した。同日開かれた記者会見ではウエーハの試作品が公開された。
同社は2023年9月より「IIM-1」の立ち上げに着手。2024年12月にクリーンルームの環境が整い、先端半導体製造に欠かせない蘭ASML製のEUV露光装置も導入した。装置搬入から約3ヶ月後の2025年4月1日にパターンの露光・現像に成功していた。同社の小池淳義社長は「わずか3ヶ月でEUVの露光が成功したのは世界に例がない」と振り返った。
同社は「IIM-1」において全ての製造工程において枚葉プロセスを導入し、新しい半導体ファウンドリーサービスRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)の構築を進めている。2025年6月までに、200台以上の最先端の枚葉式半導体製造装置が導入され、2nm GAAトランジスタの試作を開始、動作の確認に至ったという。なお、動作が確認されたのは7月10日のことだったという。
なお、今回公開された試作品は必要な機能の一部を盛り込んだ途中経過であり、改善を加え、年内の完成を目指す。
小池社長は今後について、「歩留まりの改善をはじめこれから取り組んでいくべき課題は多くあるが、2027年を予定する量産開始を見据えて一歩ずつ着実に進歩を続けながら、量産や顧客への提供に向けた準備を進めていきたい」と述べた。
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