国内半導体大手 ルネサスエレクトロニクスは、英半導体大手のダイアログ・セミコンダクター社(以下ダイアログ社)を約49億ドルユーロ(6,157億円)で買収することを発表した。ダイアログ社は、高集積かつ低電力のミックスドシグナル製品を中心としたアナログ半導体企業で、バッテリー&パワーマネジメント、パワーコンバージョン、コンフィギュラブル・ミックスドシグナル、LEDドライバ、カスタム・ミックスドシグナル(ASIC)および自動車向けパワーマネジメントIC(PMIC)、ワイヤレス充電技術といった幅広い製品群を有する。

ルネサスは、この買収を通じて補完的に製品ラインナップを拡充して、IoT、産業、自動車分野での大規模かつ高成長市場におけるグローバルポジションを強化。更にソリューション提供力を強化し、クロスセルや高成長市場にアクセスすることにより、約200百万米ドル(Non-GAAPベースの営業利益、約210億円)の売上増による統合効果を見込み、さらには業務効率化により、約125百万米ドル(Non-GAAPベースの営業利益の年間ランレート、約131億円)のコスト節減による統合効果を獲得する見込みだとした。

この買収に、ルネサスの代表取締役CEOの柴田 英利 氏は、

「本件買収は、ルネサスが事業戦略面および財務面で大きなメリットを享受し、事業・売上成長に向けて前進する上で、これまでのルネサスの買収案件に続く、次の重要な一歩となります。Dialog社はイノベーションを重んじる社風の下、お客様と優れた関係を構築し、IoT、産業、自動車分野の高成長市場に製品提供しています。Dialog社の優秀な人材や高度な知見がルネサスに加わることで、ルネサスとDialog社は、お客様に更なるイノベーションをもたらし、株主にも継続的に価値を提供してまいります。」

とコメントを出した。