ルネサス エレクトロニクスは2021年9月29日に開催した経営説明会で設備投資と供給能力の見通しを発表した。
設備投資(メンテンナンス費用含む)については、2021年度(2021年12月期)には、前年度の約200億円から800億円超にまで引き上げる。火災のあったN3ライン回復に200億円程度、レジリエンス(Resilinece)強化と併せて250億円程度が投じられるものと見られる。レジリエンス強化では、災害、事故に強いライン、IoTやAIを利用した高生産性ライン、新しいメンテナンス手法の導入などが対象となる。生産能力の増強に250億円以上を投資する計画である。
2022年度については、N3ライン向けの修復費用はなくなるものの600億円程度の投資を維持する計画である。生産能力増強向けても、2021年度よりも少なくするが、200億円規模の投資を計画している。
製品分野別の生産能力については、ハイエンド・マイコン向けを2023年に2021年比約1.5倍の月産約4万枚(200mmウエハ換算、以下同様)に拡大する。外部ファンドリでの製造が中心となる。ロ—エンド・マイコンについては、自社の200mmライン、300mmラインを増強し、同3万枚規模に引き上げる。アナログ、パワー関連については、300mmラインでの生産を倍増し、生産能力全体を2021年の4万枚から2023年には5万枚超にまで増強する予定としている。