FIGグループ傘下で半導体や自動車関連の製造装置を手掛けるREALIZEは8月26日、最先端半導体の国産化を目指すRapidusが北海道千歳市に建設中の半導体工場(Innovative Integration for Manufacturing, IIM-1)に自社開発の自律走行搬送ロボット(AMR)を導入すると発表した。

REALIZEの開発したAMR「WILL-FA」は自己位置推定と環境地図作成を同時に行うSLAM(Simultaneous Localization And Mapping)という技術を使用し、カメラやセンサーからの情報をもとに画像処理技術と組み合わせることで周囲の空間情報を認識し、工場内を自律走行する。また、ネットワークやクラウドにより他の機器や施設内設備との連携も可能になっている。300㎏までの荷物を搬送できる。

Rapidusの工場「IIM-1」では2nmの最先端半導体の試作ラインを2025年4月に稼働する予定となっている。今回、REALIZEは材料容器の自動搬送をエア・ウォーターと、クリーンルーム内の部品容器の自動搬送を第一実業と共同でソリューションを提案したことで、試作ラインへの「WILL-FA」の導入が決定した。これにより、材料・部品容器のエリア間搬送業務の自動化と省人化を促進し、生産性の向上につなげていく。なお、REALIZEは2027年に稼働予定の量産ラインへの導入も目指す。