半導体受託製造最大手、台湾・TSMCは7月1日、レゾナックホールディングス傘下でハードディスク(HD)を手掛けていた台湾力森諾科科技(RHDT)の工場と付属施設を取得すると発表した。取引額は6億6,800万台湾元(約33億1,200万円)。

レゾナックホールディングスは2023年9月、グローバルでのHDドライブの需要低迷やHDメディア事業全体の戦略見直しを理由に、RHDTのHDメディア事業の終了を決定しており、現在、工場・施設の売却が進んでいる。

RHDTの工場・施設は新竹県宝山郷の新竹科学園区に位置し、約1.3万坪の敷地が売却対象となっている。TSMCが取得するのはそのうち約2,795.75坪。TSMCによると、オフィススペースの拡張のために同施設を取得するとのことである。同施設の付近には、TSMCの施設が多数位置しており、アクセスが非常に良いというメリットがある。

レゾナックホールディングスは、「事業終了に伴い、工場設備については順次売却を行っている」と説明したものの、詳細なコメントは控えた。