レゾナックは2月14日、2023年12月期の決算を発表した。これによれば、2023年12月期の半導体・電子材料部門の売上高は3,381億円となり、前年比21%減となった。2022年末から継続する半導体需要の低迷や、ハードディスク(HD)メディアの大幅な販売数量の落ち込みなどが影響したものとみられる。

内訳をみると、半導体前工程材料は2023年初めからの生産調整の影響が生じ、電子材料用高純度ガス、CMPスラリーともに減収となり、売上高は前年比26%減の746億円となった。半導体後工程材料は足元での需要の持ち直しの動きがみられるものの、売上高は前年比14%減の1,625億円に留まった。デバイスソリューションは、SiCエピタキシャルウエハが出荷数量増で増収となった一方、データセンター向けHDメディアの需要低迷が継続したため、トータルの売上高は前年比33%減の662億円と、大幅な減収となった。

また、2023年第4四半期(10~12月期)の半導体・電子材料部門の売上高は964億円で前期比9%増となり、4期連続の増収となった。半導体不況が底を脱し、徐々に業績も回復に向かっていることが読み取れる。

なお、同社は2024年12月期の業績予想についても発表し、半導体・電子材料部門の売上高を前年比15%増の3,900億円と予想している。半導体市場の本格的な回復の他、HDメディア事業の黒字化などの要素が成長を牽引するものと見込んでいる。

出典:レゾナック・ホールディングス決算発表関連資料 2023年12月期 通期