米国の半導体大手・Intelは9月27日、アイルランドのリークスリップにあるFab34の開設を正式に発表し、極端紫外線を用いた製造プロセス「Intel 4」を適用した量産を開始したと発表した。

Intel4の製造プロセスはプロセスノードが7nmに相当する。これは同社の製造プロセスの中で最も微細なものとなる。同社によれば、同プロセスで採用しているEUV技術は、AI(人工知能)や高度なモバイルネットワーク、自動運転、新しいデータセンターやクラウドアプリケーションなど、最も要求の厳しいコンピューティングアプリケーションを支える最先端の半導体技術ノードに広く採用されており、「年間で5つのノードを立ち上げ、2025年までにプロセス技術におけるリーダーシップを取り戻すという当社の目標に向けて推進する上で、重要な役割を果たしている」と説明した。

今回、Intel4量産適用工場として開設されたFab34は2019年より170億ユーロを投じて建設が進められた。Intel4のプロセス開発や初期生産については、米・オレゴン州の開発ファブで行われてきたが、Intel4量産適用工場は同新工場が初となる。また、同新工場の完成により、アイルランド工場の製造スペースは2倍に拡大された。同工場で生産されるIntel4プロセスは、AI処理を行うエンジンである「NPU(Neural Processing Unit)」を組み込んだIntel Core Ultraプロセッサで採用される見込みである。

なお、同社は、今回開設されたFab34と、ドイツのマクデブルクに計画しているウエハ製造施設、およびポーランドのヴロツワフに計画されている組立・テスト施設を組み合わせることで、欧州初のエンドツーエンドの最先端半導体製造バリューチェーンの構築に貢献するとしている。