中国最大の半導体ファウンドリである、SMICだが、売上高が14億6,200万ドルとなり、前期比9.8%減、前年同期比は20.6%減と大きく伸び悩んだ。純利益も前期比40.1%減、前年同期比48.3%減の2億3,110万米ドルと大きく落ち込んだ。

稼働率は前年同期の100.4%から大きく落ち込み68.1%となっている。

アプリケーション向けでは、スマートフォン向けの売上高が前期から1億2,000万ドル低下したことが売上減少の要因と見られる。その他のIoT、コンシューマーエレクトロニクス分野はほぼ横ばいだった。

一方、同社の地域別の売上高は、中国向けが75.5%、米国向けが19.6%、アジア向けが4.9%となった。中国向けの売上がほぼ横ばいだったのに対して、米国向けの売上高が前期(22年10〜12月)から1億3,000万ドル程度低下した。前期の米国向け売上高が同社の25.3%を占めており、他の決算期と比較して飛び抜けて高かったこともあり、1〜3月期は前々期(22年7〜9月)の水準に戻ったといえる。しかしながら、米中半導体戦争の煽りを受け、米国向けの売上高が今後更に縮小していく可能性もあり、注視していく必要がある。

研究開発費/設備投資費は前期比36%減も、前年同期比では44.8%増となる、12億5,900万ドルとなっている。

同社の2023年4~6月期の売上高は前期比で5~7%伸長すると見込んでいる。