大日本印刷(以下DNP)は、次世代半導体パッケージに向けたTGV(Through Glass Via : ガラス貫通電極)ガラスコア基板を開発した。この製品は、FC-BGA(Flip Chip-Ball Grid Array)など従来の樹脂基板をガラス基板に置き換える製品で、高密度なTGVによって従来技術よりも高性能な半導体パッケージの提供が可能になる。またディスプレイパネルの製造プロセスを適応することにより高効率・大面積化にも対応している。

Si基板と比較して、ガラス基板は高周波デバイスにおいては、損失低減の点で有利とされている。

このガラスコア基板は、TGVの貫通孔の側壁に金属層(Cu)を密着させた「コンフォーマルタイプ」となっているが、DNPが開発した新工法によって、金属層とガラスの密着性が高まり、ファインピッチ化と高信頼性に貢献しているという。

 

また、ガラスコア基板の板厚には制限が少なく、反り、剛性、平坦性に対して設計自由度が高まる上、パネル製造プロセスを採用することで大型パッケージにも対応可能であるとしている。

今後、同社では、「コンフォーマルタイプ」のガラス基板をパネルサイズ510×515mmにスケールアップを目指し、2027年度にはガラス基板で50億円の売り上げを目指していくとしている。