アメリカのバイデン政権は、中国に向けた半導体製造装置の輸出規制を、更に強化する方向で現在取り組んでいると、複数のメディアが報じている。

記事によると、複数の米国企業にこの方針について説明を行い、来月にも新たな規制を発表する意向だという。
記事内のリークされた情報によると、規制の詳細は輸出に特別なライセンスが必要な装置の数を現在の2倍に増やす予定であるという。

また、別の動きとして露光装置世界最大手のASMLを有するオランダでは、EUVに加えて、ArF 液浸露光装置の輸出を規制する準備を行なっている。規則は夏までに発表される見込みだという。オランダのスフレイネマーヘル貿易・開発協力相が議会に宛てた8日付書簡で明らかになった。

これに伴い、ASMLでは、声明を発表し、「これらの措置が2023年および昨年11月のInvestor Dayで発表した長期シナリオの財務見通しに大きな影響を与えることはないと考えています。」とし、同社では更に、液浸露光装置の規制内容の解釈を「TWINSCAN NXT:2000i以降の液浸システムとして定義した。成熟ノードに向けては規制対象の液浸装置を使わなくても対応可能である」とし、規制があっても中国の液浸露光装置の販売に大きな打撃がないという見方を取っている。ASMLの2022年の中国向け売上高比率は約14%だった。

更に欧州連合(EU)では、ドムブロフスキス欧州委員会上級副委員長(通商担当)が、「われわれは急展開する地政学的・技術的環境に加え、ハイエンド半導体や人工知能(AI)、量子、極超音速、バイオテクノロジーなどの新興技術から生じるリスクに直面している」と指摘。そうした状況で、「安全保障と貿易、技術に関する政策の一貫性を確保するためにEUの役割を強化する必要がある」と記者に向けて語っている。

日本でも、SEAJ関係者の大手半導体製造装置メーカーの中国向け輸出が減少しているというコメントがあるなど、アメリカとオランダ両国の動きは非常に気になるところである。