国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)エレクトロニクス・製造領域およびTIA推進センターは2022年6月17日、2021年3月から活動している次世代コンピューティング基盤開発拠点活動で「次世代コンピューティング基盤戦略 第一版」(以下「戦略」という)を策定したことを発表した。


戦略では、日本の技術や産業の現状より、2030年以降の産業や技術を見据え、日本が取り組むべき技術開発や産業強化の三つの戦略目標とそれらを支える設計・試作・評価拠点および人材育成戦略を定めている。
戦略目標の一つとして、世界的な半導体のサプライチェーンの中で今後顕在化するエネルギー・資源・環境問題に対応する「グリーンサステナブル半導体製造技術の体系的構築」を挙げている。
この目標実現のため、半導体製造におけるカーボンフットプリントに関する指標を拡張し、グリーンサステナブルの視点を取り入れながら技術の高度化を進める指標の構築をめざす。実現を目指し、戦略会議のもとに「グリーンサステナブル半導体製造技術検討会(以下、検討会)」を設置する。半導体製造産業に大規模生産・高性能追求に加えて、持続的な発展に必要な方向性を与え、資源消費最小化の視点から新たな付加価値を示す。
同検討会には民間企業7社(キヤノン(株)、(株)島津製作所、(株)SCREENセミコンダクターソリューションズ、大日本印刷(株)、東京エレクトロン(株)、(株)堀場エステック、ローム(株)、および東京工業大学、産総研をメンバーとして活動を開始しているが、今後メンバーをさらに増員していく予定。

なお、2022年7月29日(金)に第2回次世代コンピューティング基盤開発拠点シンポジウムをオンラインで開催する。シンポジウムは6月17日より拠点ウェブページ(https://zoom.us/meeting/register/tJAode2prTgpHNx0fqOsE7z9OXts8B_zAOOm)上から受付を行っている。