国内の大手半導体メーカーのロームは2022年6月8日、ローム・アポロ筑後工場に建設していたSiCパワー半導体専用製造棟の開所式を開催した。量産開始は2022年12月を予定している。最初は6インチウエハを流していくが、同工場は8インチ対応となっているため、2024年頃から順次8インチに切り替え、生産効率を向上していく。

新棟は地上5階建てで、2階と4階にクリーンルームを装備している。主に電気自動車、産業機器向けの製品を生産する。
また、SiCパワー半導体向けの設備投資額を、2026年3月期(2025年度)までに従来計画の3倍、1,700億円に増額する計画を明らかにした。また、SiCパワー半導体売上高についても同年度までに現在の約6倍に当たる1,000億円にまで拡大する。
同社の松本功社長は「新棟を起点に、2025年度にSiCパワー半導体の世界シェア1位を目指す」とコメントしている。