台湾Taiwan Semiconcudtor Manufacturing(TSMC)社は2021年10月14日、2021年度第3四半期(2021年7月〜9月)業績を発表した。
同期の売上高は4,146億7,000万台湾ドル(NTドル)で、前年度同期間比16.3%増、前期比11.4%増となった。ウェーハ出荷量は364万6,000枚(300mmウェーハ換算)。利益面は営業利益が1,710億NTドルで、前年度同期比14.0%増、前期比17.4%。純利益は1,562億6,000万NTドルで、前年同期比13.8%増、前期比16.3%増となった。
同期の設備投資額は67億7,000万米ドル。
プロセス別売上構成比率は、5nmが18%、7nmが34%、10nmが0%、16nmが13%、20nmが0%、28nmが10%、40/45nmが8%、65nmが4%、90nmが2%、0.11/0.13μmが3%、015/0.18μmが6%、0.25μm以上が2%。

アプリケーション別比率はスマートフォン44%、高性能コンピューティング(HPC)37%、IoTが9%、自動車4%、デジタル家電3%、その他が3%となった。

地域物売上構成比率は、北米65%、アジア太平洋が13%、中国が11%、日本6%、欧州中東が5%となっており、アップルやAMD、クァルコム等がいる北米が圧倒的に高くなっている。
また、2021年度第4四半期は売上高154億米ドル〜157億米ドル、営業利益率は39〜41%と予想している。

また、同時に魏哲家CEOが日本での工場建設を正式に発表した。2022年に着工し、2024年末に量産を開始するとしている。日本工場にはソニー・グループ、デンソーが出資するほか、日本政府も設備投資の半分程度を援助するとしている。
投資額、建設値などは明らかにしていないが、ソニー・セミコンダクターソリューションズの熊本テクノロジーセンタ(熊本TEC)の隣接地が有力とされており、総投資額は8,000億〜1兆円規模となると見込まれる。
新工場では、ソニーのイメージセンサ向けロジックIC、デンソー向けの自動車用ICの生産などを行うことが予想される。このため、生産プロセスについては、TSMCの主力である5nm、7nmといった10nm未満の最先端プロセスではなく、22〜28nmプロセスとする見込みである。
TSMCは米国アリゾナ州での工場建設も計画している。