台湾Taiwan Semiconductor Manufaturing(TSMC)社は2021年6月1日、2日に開催された「TSMC 2021 Online Technology Symposium」において、最先端プロセスの開発スケジュールを明らかにした。
現在の最先端量産プロセスである5nmについては、エネルギー効率の改善、トランジスタ密度の向上とマスク層数の改善を実現した改良版である最新のN4プロセスを公表、リスク生産を2021年第3四半期に開始する。

また、改良版であるN5Aプロセスは、ADASや車両コックピットのデジタル化など、デジタル化する自動車アプリケーションにおけるコンピューティングパワーの高まりに対する需要を満たすことを目的としたプロセスで、2022年第3四半期には自動車用コンピューティング分野での提供開始を予定している。

3nmのN3プロセスによる量産は2022年後半に台南地区の向上で開始する予定である。2nmプロセスについても2022年内に新竹地区に開発センタを完成させる計画である。さらに同プロセス対応の新工場についても用地取得を進めており、近いうちに着工することも明らかにした。

半導体の微細化競争では、先日の政府が発表した成長戦略原案において、10nm以下の先端プロセス製造拠点の92%を台湾が占めているとし、ライバルのSamsungと比較してTSMCが圧倒的に優位である状況が浮かび上がってきた。

サムスンもTSMCと同等の5nmプロセスを量産化しているが、Samsungが5nmプロセスで製造する、Qualcommのフラッグシップスマートフォン向けSoC「Snapdragon888」において、Samsung製造品において発熱量が多いことが判明し、TSMCに製造先を振り分けた事が報道されている。更に、「Snapdragon888」の後継と目される「Snapdragon895」の4nmプロセス製造をSamsungからTSMCに切り替える報道もされており、世界中のハイエンドスマートフォンのSoCをTSMCが一手に引き受ける可能性があるなど、先端半導体製造におけるTSMCの優位性がさらに強調されている。