ファブレスの米GPU大手のNVIDIAは、プライベートカンファレンス「GTC2021」にて、昨年ソフトバンクより買収した英Armベースによる、同社初のデータセンタ向けCPU「Grace」を発表した。同社ではGPUとCPUが綿密に連携をすることにより、「Grace」の革新的な設計は現在の最速のサーバーと比較して最大30倍高い総帯域幅を提供し、TB(テラバイト)のデータを実行するアプリケーションに対して最大10倍高いパフォーマンスを提供すると発表した。

「Grace」が稼働するのは2023年としており、スイス国立スーパーコンピューティングセンター(CSCS)と米エネルギー省のロスアラモス国立研究所がこのCPUの最初のユーザーになることを発表している。

NVIDIAでは、「Grace」によってこれまでよりも大きなデータセットを使用して、忠実度の高い3Dシミュレーションと分析を利用した高度な科学研究を実施できるようになるとしている。

この発表によって、既存のCPUシェアを持つ米インテルと米AMDの株価はそれぞれ4%以上の大きな下落をした。