SEMIは2021年3月16日、新型コロナウイルスにより急増した電子デバイス需要にけん引され、半導体前工程製造装置（Fab装置）市場が、2020年に前年比16％増加した後、2021年には15.5％増、2022年には12％増と成長を続け、3年連続の過去最高更新となるとの予測を明らかにした。これはSEMIが発表するWorld Fab Forecastレポートの最新版で占めされたもの。

Fab装置投資額は、2020年〜2022年にわたり世界全体で毎年約100億ドルずつ増加し、2022年に800億ドルを超えると予測している。通信、コンピューティング、医療、オンラインサービスなど、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するための対策を担う分野の基幹となる電子機器への爆発的需要が中心となり投資を押し上げていく。
2021年と2022年のファブ装置投資の大部分は、ファウンドリとメモリ分野となる。最先端技術の投資がファウンドリの投資をけん引し、2021年には23％増の320億ドルとなり、2022年も同水準の投資が予測される。メモリ分野のFab装置投資は、全体では2021年に一桁成長の280億ドルと見込まれるが、DRAMの投資額がNANDフラッシュを上回ると予想している。2022年はDRAM、3D NANDの投資が旺盛となり、26％の急成長を予測している。
パワー半導体とMPUの分野での投資も、予測期間内で旺盛に成長すると見ている。パワー半導体は2021年に46%、2022年に26％の成長が予測される。MPUは2022年に40％の成長が見込まれる。