信越化学工業は、2020年4〜12月期の決算を発表した。
半導体シリコン事業の売上高は、2,811億円となり、前年同期比5.0%減となった。営業利益は1,126億円となり、前年同期比0.5%増となった。ニューノーマルを支える為の半導体デバイス市場は持続的に拡大し、今後はさらなる微細化を支えるために、シリコンの安定供給を続けていくとした。

電子・機能材料事業は、ArF向けレジストや、EUVレジストを中心に好調を持続しマスクブランクスも先端向け、汎用向け共に堅調に推移した。売上高は前年同期比1.3%増の1,701億円、営業利益は0.3%増の516億円となった。

一方、半導体用シリコンウエハ世界3位のサムコも、2020年度の決算(12月期)を発表し、第4四半期(10〜12月)の売上高は前期比1.3%増の726億円となり、営業利益は前期比22.7%増の81億円となった。2020年度の累計では、2,913億円と前年度を2.8%下回った。
第4四半期は、300mmのロジック向けが好調で、メモリ向けの需要は横ばいで進捗した。8インチウエハは、車載・民生向けで需要が年末から急回復した。

一方、21年度の第一四半期(1〜3月)は20年度第4四半期を4.7%上回る760億円の売上高を見込み、引き続き、半導体の需要は旺盛であると予測している。
動向の予測としては、300mmロジック向けは需要に供給が追いつかない状態だとし、DRAM向けウエハは回復基調にあるとしている。
200mmも、車載、民生向けを中心に、引き続き急激な需要回復が進んだことにより供給が追いつけない状況であるとした。サムコでは、2022年頃まで供給不足が続いて行く可能性があると推測している。