信越化学工業は2022年1月31日、2022年3月期第3四半期累積(2021年4月〜12月)決算を発表した。全社売上高は前年度同期比36.1%増の1兆4,837億円、営業利益は同68.4%増の4,801億1,200万円、純利益は同65.5%増の3,531億3,500万円となった。塩化ビニール、苛性ソーダなどの生活環境基板材料事業が売上高72.2%増、営業利益は3.3倍増と急拡大したほか、全事業分野で大幅な増収、増益となった。
全社の通期見通しは、前年度比36.3%増の2兆400億円を計画している。
シリコンウエハ、フォトジレスト、マスクブランクス等の半導体材料を中心とする電子材料事業の同期業績は、売上高が同17.1%増の5,168億円、営業利益は同16.0%増の1,838億円にまで拡大している。
シリコンウエハに関してはフル稼働状況であり、顧客との供給契約をもとに逐次生産能力を強化している。しかし短期での大幅な増産は難しく、供給不足は当面続くとみている。
レジストは新工場を稼働させても需要に追いつかない状況としている。また、EUVマスクブランクスについても量産体制の構築に着手している。