扶桑化学工業は2026年3月13日、同社の京都事業所における超高純度コロイダルシリカの増産に向け、400億円の設備投資を実施し、製造設備と付帯設備を建設すると発表した。2029年2月に稼働を開始する予定で、稼働時には2025年比で生産能力が約2割増となる見通し。

同製品は半導体Siウエハや配線層の表面をナノレベルで平坦化する「CMP研磨」で使用する研磨材用の原料。生成AIの普及やデータセンターの増設を背景に、半導体の微細化・多層化が進んでいるが、それにより、CMPの要求精度も高まっており、不純物を含まない、スクラッチを最小化しつつ高い除去率を実現する研磨材が求められるが、超高純度コロイダルシリカはこうした要求に応えることができる最重要材料である。

同社は粒子径10〜200nmの単分散シリカを純度99.9999%以上の高純度で製造できる技術を持ち、最先端半導体向け研磨材でトップシェアを確保しているが、継続する先端半導体の需要の増加に対応するため、同材料の更なる増産を決定、2021年以降、京都事業所及び鹿島事業所(Ⅰ期・Ⅱ期)において総額500億円の設備投資を実施していた。鹿島事業所Ⅱ期は2025年8月に竣工しており、2026年度下期に量産開始、京都事業所の新設備は26年度上期に量産開始する。これにより、生産能力を2022年度比で1.5倍に高めることになるが、今回、取引先とも協議を重ね、京都事業所における更なる設備投資を決定した。

同社は次年度以降に5%~10%の価格改定を予定しており、投資リスクの軽減につなげたい構え。なお、同事業所における設備増強に関する着工時期は明らかにされていない。

出典:扶桑化学工業 プレスリリース