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米Intelは2025年10月9日、次世代型技術である「Intel 18A」プロセス(回路線幅2nm)を採用した新型プロセッサ「Intel Core Ultra series3」(開発コード名:Panther Lake)の詳細を発表、2025年末までに一部の製品の出荷を開始する予定であると発表した。
同製品は「Intel 18A」を採用した初のクライアント向けSoC。最大16個構成のPコア(Cougar Cove)とEコア(Darkmont)を採用し、前世代比で50%以上のCPU性能向上を実現したほか、12個の第3世代Xeコア(Xe3)を搭載した新しいIntel Arc GPUにより、前世代比で50%以上のグラフィックス性能を向上。また、50TOPSを提供する第5世代NPUを含めたバランスのとれたxPU設計を採用することで最大180TOPSを実現している。なお、電力効率もLunar Lakeと同等の水準であるという。同製品はAI PCの他、ゲーム機、エッジソリューションまで幅広いデバイスを対象とする。また、ロボティクスなどにも展開予定であり、新たなIntel Robotics AIソフトウェアスイートとリファレンスボードにより、制御とAI/認識処理の両面で高度なAI機能を活用したコスト効率の高いロボット開発が可能になるとしている。
なお、同製品に採用された「Intel 18A」プロセスは新たなトランジスタアーキテクチャ、画期的な裏面電力供給システム、独自の3Dチップ積層技術により、「Intel 35」プロセスと比較し、ワット当たり性能を最大15%向上、チップ密度を30%改善したという。オレゴン州の拠点で開発・製造認証・初期生産が行われていたが、今後、アリゾナ州チャンドラーのFab52で量産が行われる。
Panther Lakeは年内に最初のSKU(製品型番)の出荷を開始し、本格量産は2026年1月の開始を予定している。現時点で同製品を採用する特定のOEMの名前は公表されていないが、Intelは以前から米HP、中Lenovoといった企業と協力し、AI PCの開発を進めており、これらの企業が先行的に採用するとみられる。
出典:Intel Press Release
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