独自動車部品サプライヤー大手のZFと、イスラエルの企業でインテル傘下のモービルアイは、5月18日、世界最大手の自動車メーカーであるトヨタへ向けて、先進運転支援システム(ADAS)を導入することを発表した。これまでトヨタでは、東芝デバイス&ストレージ製SoCの「Visconti 4」とデンソー製のカメラをトヨタの先進運転支援システム「Toyota Safety Sence」へ採用してきたが、昨年の東芝の半導体事業縮小の影響を受け、提携先を変えたと見られる。

モービルアイは、画像認識SoCのeyeQ4を供給し、ZFでは中距離用レーダーテクノロジーのGen21を供給し、両者を組み合わせて、車両周辺の環境を正確に認識するシステムを作り上げる。

モービルアイのeyeQ4は、自動運転レベル2に対応する日産スカイラインに搭載された「プロパイロット2.0」のシステムに組み込まれ、独BMW、米テスラにも採用されるなどの実績がある。eyeQ4システムを製造するのは STmicroelectronicsで、28nmのFD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレーター)プロセスが用いられる。

トヨタではこの新型のADASシステムを、フラッグシップの「レクサスLS」、昨年モデルチェンジされたFCVの「MIRAI」に搭載している。