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GNCレター
ダイヤモンド半導体を扱うスタートアップ、Power Diamond Systems(PDS)は7月23日、宇宙・航空分野におけるパワーエレクトロニクスとしてのダイヤモンド半導体デバイスの適用可能性についての検証を目的とした共同研究・共同実証を開始すると発表した。
PDSは2022年8月に創業した早稲田大学発のスタートアップ。ダイヤモンド半導体デバイスによって超小型・高効率インバータモジュールを実現し、エネルギー社会における更なる省エネ化への貢献を目指しており、これまで産業用途、電力インフラ向けなどにダイヤモンド半導体技術の開発を進めてきた。
今回の共同研究では、同社が培ってきたダイヤモンドパワーMOSFETの設計・製造技術を活用し、JAXAが持つ宇宙環境評価技術、宇宙機システム知見を融合させることで、宇宙用途における将来的な実装シナリオの検討を進めていくことを目指す。
具体的には、宇宙機向けに適したダイヤモンドパワーMOSFETの実用化に向け、評価と基礎データの取得を行い、厳しい宇宙環境下におけるダイヤモンド半導体の適用可能性を化学的に検証する予定だ。
PDSの藤蔦辰也社長はダイヤモンド半導体パワーデバイスについて、宇宙・航空分野を有望な応用先の一つであるとし、「1年以上にわたり、JAXAとの間で技術的な検証や議論を重ねてきた」とし、今回の共同研究の開始について、「PDSの技術的成果及び議論の質の高さが評価された結果だ」と強調した。加えて、今後について、「JAXAと連携しながら、宇宙環境に耐えうるデバイスの開発およびその評価技術の確立を進めていく」と述べた。
出典:PDS ニュース
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