メモリ大手、キオクシアは2025年6月20日、生成AIやHPCなど、速度や応答性が求められる用途においてGPU稼働率を高めてシステム改善に貢献する高性能SSD「KIOXIA CD9Pシリーズ」の試作品を開発したと発表した。

AIサーバーの台頭により、内部で中心的な役割を担うGPUの稼働率を高めるため、高スループット、低レイテンシー、安定した性能などを持つストレージへの需要が高まっている。新製品はGPUが最大限効率的に稼働するように開発されたという。

新製品では、先進的なCBA(CMOS directly Bonded to Array)技術を使うことにより、電力効率、性能、容量密度を向上させた「第8世代BiCS FLASH」を採用。前世代品と比較して約2倍のメモリ容量を実現した。加えて、新製品では発熱の抑制、熱管理の強化により、性能、消費電力、TCO(総所有コスト)を改善した。具体的には、前世代品と比べてランダムライトで最大約125%、ランダムリードで最大約30%、シーケンシャルリードで約45%、シーケンシャルライトで最大約25%の向上を実現した。また、15.36TBの容量モデルでは消費電力1Wあたりの性能改善として、シーケンシャルリードで約60%、シーケンシャルライトで約45%、ランダムリードで約55%, ランダムライトで約2倍の向上を実現した。

新製品は、2.5インチモデルは最大61.44TB、E3.Sモデルは最大30.72TBのモデルをラインアップする。同製品は6月23日~26日に米ラスベガスで開催された「HPE Discover 2025」でデモ展示が行われたほか、限定顧客向けにサンプル出荷が行われるという。

出典:キオクシア ニュース