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GNCレター
EDA(電子設計自動化)ツール大手の米Cadenceは4月16日、英Arm傘下のArtisan foundationのIP事業を買収すると発表した。これにより、プロトコルとインターフェイスIP、最先端ノードのSerDes IP、および1月に発表したSecure-ICの買収による組み込みセキュリティIPの主要ポートフォリオを中心に、設計IP製品が拡充される。
Artisan IPは米Artisan Componentsが開発したフィジカルIP製品群で、2004年にArmが買収。主要ファウンドリの先端プロセスノード向けに最適化されたスタンダードセルライブラリ、メモリコンパイラ、汎用I/O(GPIO)で構成されている。
Cadenceは資産購入契約を通じて同事業を取得。同時に既存の権利に従う技術ライセンス契約も締結される。また、取引の一環として、関連IP製品及び新規IP製品の開発を加速させることができる優秀で経験豊富なエンジニア・チームも獲得することになる。
Cadenceのシリコン・ソリューション・グループ担当シニア・バイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャー(GM)のボイド・フェルプス氏は「Artisan IPのビジネスとチームが加わることで、CadenceはファウンデーションIP市場に参入し、新たな成長機会を活用できるようになる」と期待した。
Armのソリューション・エンジニアリング担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるケヴォルク・ケチチアン氏は「Artisanブランドは確立されており、この技術は今後も半導体業界において重要な役割を果たし続けると考えている」とし、「Cadenceがこれを次のステップへ進めるための理想的なパートナーであると信じている」と述べた。
この買収は2025年の第3四半期までに完了する予定である。なお、この買収によるCadenceの業績への影響は軽微であるとみられる。
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