米NVIDIA社とソフトバンクグループ(SBG)およびSoftBank Vision Fund(SBG、Vision Fundをソフトバンクと総称)は2020年9月13日、NVIDIAがソフトバンクから英ARM社を買収することで正式契約を結んだことを発表した。買収対象にIoT Services Groupは含まれていない。
買収総額は約400億ドル(約4兆2456億円)。買収は現金と株式を組み合わせる形で行われ、ソフトバンクは現金100億米ドルと215億米ドル相当のNVIDIA株を取得する。また、一定の条件成立時にも現金か株式いずれかを受領する。取引完了後のソフトバンクのNVIDIA株の保有比率は6.7%から8.1%に拡大、最大保有時には筆頭株主になる見通しである。
なお、買収は米国、EU、英国や中国を含む規制当局の承認が条件となっており、実際の取引の完了は2022年3月ごろとなる見込み。
NVIDIAによる買収後も、ARM本社はケンブリッジに置かれる。また、多くのユーザで使用されているARMコアのオープンライセンスモデルでの運用は継続、ライセンスビジネスにおける顧客への中立性を維持していく。ARMの知財(IP)登録は英国のままとなる。
さらにNVIDIAはケンブリッジに新たなARMブランドのAI研究センターを設立する計画である。同センタ—で、最先端のAI研究スーパーコンピュータ開発、開発者向けトレーニング、インキュベータ事業に取り組んでいく。