GNC letter
GNCレター
米の車載向け半導体大手、indie Semiconductor(INDI)は3月4日、米半導体受託生産大手のGlobalFoundries (GF)と自動車用レーダーの採用を加速させるため、戦略的パートナーシップを締結すると発表した。自動車用レーダーの採用は世界的な自動車安全規制、新車のアセスメントプログラム、便利な機能に対する消費者の要求により加速すると予想されており、両社は協業によってこの市場の攻略を目指す。
両社がターゲットとするのは、INDI の「77GHz」と「120GHz」のレーダーで、ともにGFの「22FDX」というプラットフォームで作られ、先端ドライバー支援システム(ADAS)や隣接する産業アプリケーションに用いられる。このうち、「77GHz」は前方衝突警報(FCW)、自動緊急ブレーキ(AEB)などを可能にする、周囲を監視して障害物を検出する長距離検出と、死角検出(BSD)、クロストラフィックアラート、自動駐車などの短距離アプリケーションの両方で使用される。一方、「120GHz」は乗員のモニタリングや心拍数、呼吸の検出など、より短い距離で高い解像度と精度を要するインキャビンアプリケーションがターゲットとなる。
両製品ラインでは、ハードウェア、ソフトウェア、システム統合を高性能かつ最低限のコストで実現することが課題となっていたが、INDIはこうした課題を解決し、競合他社と比較し、コストと設置面積を段階的に変化させつつ、クラスをリードする性能を提供し、こうした安全技術を大衆車により手頃な価格で普及させることに成功したという。
また、これらのレーダーソリューションを実現するGFの「22FDX」プラットフォームは車載ADASやプロセッシングアプリケーション向けに、最先端のPPA(Power, Performance,Area)とRF性能を備えたプレーナーテクノロジーで、FinFETクラスの性能とエネルギー効率を提供するとしている。
INDIのMichael Wittmann COOは「indieの設計革新とファウンドリのリーダーシップの組み合わせにより、セーフティかつクリティカルなレーダー・ベースのADAS技術を、自動車および産業用モビリティ・アプリケーションにコスト効率よく展開することが可能になる」と、今回の協業に自信を示した。
また、GFの超低消費電力CMOS製品ライン担当シニア・バイス・プレジデントであるEd Kaste氏は「GF は、indie の次世代ソリューションのためにこのパートナーシップを構築することで、顧客は GF の車載グレードの専用技術と、indie のクラス最高のレーダー設計イノベーションから相互に利益を得ることができ、最終的には、迅速かつユビキタスな市場展開のために、総システムコストと消費電力を削減する最高集積度のシリコン・ソリューションを提供することができる」と期待した。
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