10月15日、米半導体メーカー、Wolfspeedが米政府からCHIPS法による助成金7億5,000万ドルを受給することが明らかになった。同社は加えて、Apollo Global Managementが率いる企業連合からも7億5,000万ドルの融資も獲得した。これらは同社が現在建設を進めるニューヨーク州とノースカロライナ州の工場拡張の資金に充てられる。

同社は総額60億ドル余りを費やし、2030年頃まで継続的にニューヨーク州モホークバレーとノースカロライナ州ローリーの工場を拡張し、電気自動車(EV)やAI(人工知能)データセンターなどで用いられる8インチ SiCウエーハの生産能力を確保する計画。バイデン政権は同日の声明で、このプリジェクトにより、製造業で2.000人余り、建設業で3,000人の雇用が創出されるとの期待を示した。

WolfspeedのCEO(最高経営責任者)であるGreff Lowe氏は、「このサポートにより、国内製造の拡大、次世代半導体技術の革新の加速、シリコンカーバイドに対する世界的な需要の高まりへの対応力が強化される」とし、両工場の拡張により、同社がSiCにおける「リーダーシップの地位を固めるとともに、米国のサプライチェーンの回復力と競争力に貢献することができる」と、今回の助成金の意義を強調した。

なお、同社はこれらの施設を対象に25%の税控除適用を申請し、合わせて10億ドルを超える還付を見込んでいる。この還付金を合わせると、資金調達の総額は25億ドルに上る。