2024年9月24日、半導体向け検査装置大手のレーザーテックは、SiCウエーハ向けの欠陥検査装置「SICA108」を製品化したことを発表した。この装置は従来機である「SICA88」から検査光学系を刷新し、スループットのさらなる高速化や、SiCウエーハの品質把握、コストオブオーナーシップの改善を実現した。

また、従来機と同様に、表面検査ではウエーハ表面のスクラッチや結晶欠陥やパーティクル等を、PL検査ではエピ膜内部の基底面内転位(BPD)や積層欠陥(SF)等を同時かつ高感度に検出することが可能。

また、レーザーテック独自のディープラーニング技術を応用した高精度の欠陥分類・判定機能を備え、デバイス不良の原因となる欠陥の早期発見および解析が可能。さらに、スマートファブ化が進むパワーデバイスの製造施設で使用される無人搬送車(AGV)や天井走行式無人搬送車(OHT)等の自動化にも対応しているという。

同社ではSiCが本格普及する前の2015年から従来機の「SICA88」を市場投入しており、SiC向けのウエーハ欠陥検査装置では高いシェアを有する。

なお、国内半導体大手のロームは2024年9月25日に、このSICAシリーズを通じて、会社の成長に貢献したとして、レーザーテックに2024年度優秀サプライヤー賞を授与している。