ソニーグループの半導体子会社ソニーセミコンダクタソリューションズは7月1日、半導体製造拠点である熊本テクノロジーセンタ(TEC)に隣接する整備中の工業団地内の土地を工場用地として取得することを、工業団地の管理者である熊本県菊陽町に申し入れたことを公表した。
整備中の工業団地は土地面積が約21万6,000m²。菊陽町の計画書(2021年3月発表によると、2022年度に造成工事を始め、23年度の売却を予定している。ソニーは取得時期や工場新設の具体的な計画は未定としている。
ソニーは2024年3月期までの中期経営計画(3年期間)で、半導体事業の設備投資を前回中期経営計画比20%増の7,000億円に拡大する方針を示している。投資拡大の中心はCMOSイメージセンサの増産強化であり、今回の用地取得も計画の一貫と見込まれる。
なお、経済産業省は2021年6月に発表した半導体産業戦略の中で、海外ファウンドリ企業の誘致を核として、日本国内での半導体工場立地を支援する方針を示してる。また、台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)社とソニーグループが合弁で半導体前工程工場を建設するのではないか、との報道も出ている。工場予定地としては熊本が挙げられている。