米Intel社は2020年10月22日、2020年度第3四半期（2020年7月〜9月）業績を発表した。同期売上高は前年同期比4.5%減の183億3,300万米ドルとなった。営業利益は同21.5％減の50億5,900万米ドル、純利益は同28.6％減の42億7,600万米ドルとなった。PC向け製品の売上高は同1％増を維持したが、データセンタ、IoT、メモリなどデータ・セントリック分野の売上高が同10％減となり、全体では前年度割れとなった。売り上げの低下に伴い、利益も減少した。なお、同期中にアリゾナ州の同社3番目の10nm対応工場がフル稼働となっている。
事業分野別の業績では、PC向け事業（Client Computing Group：CCG）の売上高は前述のように前年度同期比1.4％増の98億4,700万米ドル、営業利益は同17.4％減の35億5,400万米ドルとなった。テレワークの増加に対応してノートPCの需要が拡大、売上をけん引した。
データセントリック分野では、データセンタ向け事業（Data Center Group：DCG）の売上高は同7.5％減の59億500万米ドル、営業利益は同38.9％減の1億800万米ドルとなった。テレワークの増加などによりクラウドベースの需要は増加したが、企業向け（エンタープライズ）、各種行政分野での需要が同47％減となった。
新型コロナウィルスによる感染症の広がりにより、事業活動が停滞したことにより、IoT事業（IoT Group：IoTG）、メモリ事業（NV memory Solution Group:NSG）、FPGAなどのプログラマブル製品事業（Programmable Solution Group:PSG）は減収減益となった。
IoTGの売上高は同26.2％減の9億1,100万米ドル、営業利益は同71.2％減となった。IoTGのうち、IoTの売上高は同32.6％減の6億7,700万米ドル、営業利益は同80.3％減の6,100万米ドルとなった。Mobileyeの売上高は同2.2％増の2億3,400万米ドル、営業利益は同29.9％減の4,700万米ドルとなった。
NSGの売上高は同10.6％増の11億5,300万米ドル、営業利益は2,900万米ドルで、前年度同期の4億9,900万米ドルの損失から5億米ドル超の改善となった。PSGの売上高は同18.9％減の4億1,100万米ドル、営業利益は同56.5％減の4,000万米ドルとなった。
20年度第4四半期については、売上高が前年度同期比14%減の174億米ドルと予想している。PC向け事業が前年同期比一桁減、データセントリック分野は同25％減を見込んでいる。
通期では前年度から5％増の753億米ドル、営業利益率は31.5％を予想している。通期の設備投資額は142億〜145億米ドルを計画している。