韓メモリ大手のSKハイニックスは、米インテルからNAND型メモリ事業を約90億ドル(9,500億円)で買収することで合意したことを発表した。買収対象にはNAND型フラッシュメモリの部品事業、ウェーハ事業、中国・大連のNAND型フラッシュメモリ工場のほか、フラッシュメモリを利用したSSD事業も含まれる。なお、大連工場は2025年3月の閉鎖を予定している。

Intelが開発を進めている新メモリ技術「Optina」(3D Xpointメモリ)については、自社にとどめ、長期的に事業を継続するSK Hynixはまず、70億米ドルを現金で支払い、ウェーハ製造、設計関連のIP、研究開発スタッフ、そして大連工場の従業員などを取得する。残りの20億米ドルは2025年3月に予定されている大連ファブの閉鎖時に支払う予定だという。Intelは大連工場の閉鎖までNANDウェーハ製造の維持と設計関連の全IPの保持を続けるとしている。
2019年のNAND型フラッシュメモリ事業の売上高は、SK Hynixが5兆1,395億ウォン(約44億7,000万米ドル)、Intelが約44億米ドルであった。

これにより、グローバルネットの世界半導体工場年鑑2020の2020年売上げ予測では、SKハイニックスはNANDフラッシュ世界第5位から、第6位のインテル分の売上げを加算することで、キオクシアを抜いて世界第2位に到達する。