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GNCレター
半導体受託生産最大手、台TSMCは2025年10月16日、2025年第3四半期の業績を発表した。売上高は前期比6.0%増、前年同期比30.3%増の9,899億1,800万台湾ドル、純利益は前期比13.6%増、前年同期比39.1%増の4,523億200万台湾ドルとなり、大幅な増収増益を記録し、ともに四半期ベースで過去最高を更新した。市場予想(9628億台湾ドル)も上回った。なお、ドル換算した場合の売上高は前期比10.1%増、前年同期比40.8%増の331億ドルとなった。
回路別の売上高割合では3nmが23%、5nmが37%、7nmが14%であり、5nm以降の先端半導体だけで60%を占める。大口顧客の米NVIDIAをはじめ、米Advanced Micro Devices(AMD)、米Broadcomなどに向けた、人工知能(AI)用の半導体の供給が大きく伸びたものと見られる。
同社は2025年第4四半期の決算予想についても発表、売上高を322億ドル~334億ドルとの見通しを示した。また、2025年通期の売上高見通しについて、従来の「前期比約30%増」から、「前期比約30%半ば近くの増収」に上方修正した。
TSMCの魏哲家最高経営責任者(CEO)は、「AI関連の需要は依然強く、AI以外の市場も緩やかに回復している」とし、「ソブリン(主権)AI」の開発が進んでいることなどに触れつつ、「AIのメガトレンドに対する当社の確信は強まっている」と述べ、今後もAI向け半導体の継続的な需要に支えられていくという見方を示した。
同社は今後、世界最先端となる回路線幅2nmの次世代半導体を2025年度中に量産開始する計画である。スマートフォン向けやAI向けの採用を見込んでおり、業界トップをひた走っていく。
出典:TSMC Latest News
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