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GNCレター
荏原製作所は2025年6月2日、藤沢事業所内に建設していた、精密・電子カンパニーの新開発棟(V8棟)が竣工したことを発表した。CMP装置のほか、ウエーハの外周などを研磨するベベル研磨装置、めっき装置を開発する。稼働開始は8月を予定している。
PCやスマートフォン、IoTなどの用途の広がりに加え、AIの活用が急速に広まっている背景から、半導体市場の規模は2025年に7,000億ドルを突破し、2030年には1兆ドルに到達するという予測もある。半導体の微細化・高集積化の加速に伴い、半導体製造装置も一層の進化が求められる。同社はこうした背景から、半導体製造装置の開発力及びサポート力強化を目的として、藤沢事業所内に新開発棟の建設を決め、2023年5月に着工した。
新開発棟内は地上4階、地下1階建てで建築面積は4,355平方メートル、延床面積は16,216平方メートル。600人強が勤務できる事務所エリアを併設しているほか、開発用の2つのクリーンルームを備えており、開発スペースは従来比で1.7倍になるという。
また、装置のリモート接続が可能となっており、開発装置のデータを収集、分析し、設計に反映できる仕組みになっているほか、オフィスから開発中の装置のデータが確認できる。加えて、装置などで死角ができる開発現場でも緊急時に備えて見守りカメラを設置し、安全性の高い開発環境を整えている。
同社は2025年6月にCMP装置を製造する熊本事業所で延床面積約2万平方メートルの新生産棟(K3棟)の本格稼働も予定しており、生産能力は1.5倍に向上する。藤沢事業所の新開発棟と合わせ、半導体製造装置の生産力、開発力を強化する。
同社代表執行役社長の細田修吾氏は「(半導体製造装置の)開発と生産の両面からしっかりと半導体市場の拡大をサポートしていける体制が整った」と述べ、自信を示した。
出典:荏原製作所 ニュースリリース
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