NTTアドバンステクノロジは8月30日、耐光性に優れた屈折率1.9の高屈折率ナノインプリント樹脂を開発したと発表した。可視光領域での信頼性が求められるAR/VRなどの光学デバイス用途への適用拡大が期待される。

近年、AR/VRヘッドセット向け導波路などの光学デバイス形成にUVナノインプリントプロセスが活用されており、中でも視野角の拡大などを目的に、高屈折率な微細構造を形成する上で高屈折率ナノインプリント樹脂の需要が高まっている。ところが、屈折率1.9以上の樹脂は屈折率1.8以下の樹脂に比べて耐光性が大幅に劣るという課題があった。

そこで同社は長年培った屈折率制御技術を用いて配合を最適化。これにより、従来品と同様に、波長400nm~800nmの範囲で高い光透過性があり、高屈折率ガラス基板に屈折整合し、ナノインプリント線幅45nm~500nmのナノパターンを形成できるという特徴を保ちつつ、耐光性が従来品を上回る製品の開発に成功した。

新たな高屈折率ナノインプリント樹脂は2025年1月から提供が開始される予定である。