岸田文雄首相は7月24日、北海道千歳市のRapidusの工場建設現場を視察した。首相は現地で、次世代半導体の量産化などを支援するための法整備を急ぐと表明した。

首相は記者団に対し、「AI、半導体分野での国内投資は継続的に拡大していく必要がある」としたうえ、「量産に向けた必要な法案を早期に国会に提出したい」と述べた。

Rapidusは世界最先端の2nmの半導体を2027年に量産化する計画。政府は同社に対し、最大9,200億円を支援することを既に決めている。一方で、生産実績がないことなどから民間からの資金調達に苦戦している。次世代半導体は経済安全保障上の観点から国内調達の重要性が高まっており、安定的な供給には民間による量産体制の構築が必須となる。政府は同社への融資に政府保証を付けるなどの方策を検討し、民間からの資金調達を後押しする計画だ。

また、先端半導体量産には安価で安定的な脱炭素電源が重要になるとし、供給確保に向けた具体策についても併せて検討していくとした。