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米AI半導体大手・NVIDIAは5月22日、2024年2~4月期の決算を発表した。これによると、売上高は前期比18%増、前年同期比262%増の260億4400万ドルと過去最高を更新、純利益も前期比21%増、前年同期比628%増の148億8,100万ドルとなり、ともに市場予想を上回る躍進となった。
この大躍進の原動力になっているのはデータセンター向け需要だ。データセンター向けの売上高は前期比23%増、前年同期比427%増の225億6,300万ドルとなった。同社は生成AIの学習と推論には欠かせないGPU(画像処理半導体)において市場シェア8割を誇る。同社のジェンスン・ファンCEO(最高経営責任者)は「大きな変化を迎えている。企業などは1兆ドル規模のデータセンターを、AIを生む新しいタイプのデータセンターに作り替えている」と述べているように、米Amazon Web Services、米Microsoft、米Googleなどの大手クラウドを中心に、同社のGPUの搭載を急いでいる。また、米MetaのLLM、「Llama3」向けに同社GPU「H100」が2万4,000個使われていることも同四半期の売上高を後押しした。
同社は2024年5~7月期の業績見通しも発表、売上高を280億ドル前後とした。こちらも市場予想を上回っており、今後も生成AIの需要が継続する。
同社は2024年3月に次世代アーキテクチャー「Blackwell」と次世代GPU「B200」を発表。「Blackwell」は現行アーキテクチャーである「Hopper」よりも高効率且つ低消費電力であり、今後の同社の更なる躍進の原動力になると見られている。また、「Blackwell」世代のGPUとなる「B200」は2024年5~7月期からの出荷が見込まれている。
AI向けGPUをめぐっては、米Advanced Micro Devices(AMD)も「AMD Instinct MI300X」をリリースするなど、競合も徐々に現れてはいる。それでも、NVIDIAには最先端GPUのリリースに加え、GPUでAIを高速で動かすためのソフトウェアである「CUDA」などの強みもある。生成AI需要による同社の一強体制はしばらくの間、揺るぎないものとなりそうだ。
出典:NVIDIA Press Release
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