米・バイデン政権は4月25日、米半導体大手のMicron Technologyが東部ニューヨーク州と西部アイダホ州に建設予定の半導体工場に対し、最大61.4億ドル(約9,500億円)の補助金を支給すると発表した。

この補助金は2022年に成立したCHIPS法に基づくもの。同法は半導体製造の中国・台湾への依存を減らし、米国内の半導体供給網を強化する狙いがある。なお、補助金とは別に最大で75億ドルの融資枠も提供される。

Micronの発表によれば、同社は今後20年間で2つの地域の新工場に対し、最大で1,250億円を投資する予定であり、これにより、業界の長期的な需要の伸びに対応してメモリを供給できるようになるとしている。ニューヨーク州には1,000億ドルを投資し、AI向けなどの最先端DRAMチップ製造に特化した最大規模の半導体製造工場を建設する。2025年の着工予定で、2028年内の稼働開始を見込む。また、約1万3,500人の雇用を創出するとしている。一方のアイダホ州の工場建設には250億ドルを投資する。こちらは世界規模のR&D施設に併設する形で建設される。2023年10月に着工しており、2025年に稼働を開始し、2026年より最先端DRAMの量産を開始する見込みである。また、6,500人の雇用が創出される見通しである。これらに加え、両地域合わせて55,000人の間接的な雇用も創出するとしている。

MicronのSanjay Mehrotra CEOは、今回の補助金の支給決定について、「米国の半導体製造にとって歴史的な瞬間だ」としたうえ、「Micronの最先端メモリは、人工知能の高まる需要に応えるための基盤であり、米国でメモリ製造に多額の投資を行うことで、多くのハイテク雇用を創出できることを誇りに思う」と大きな期待を寄せた。

なお、バイデン政権は先月以降、米Intel、台TSMC、韓Samsungなどの半導体工場建設計画に対し、相次いで巨額の補助金を支給すると発表しており、大統領選を控え、対中政策とともに、雇用創出をアピールする狙いもあるとみられている。