オランダの半導体露光装置最大手、ASMLは4月17日、2024年第1四半期の業績を発表した。これによると、売上高は52億9,000万ユーロで前期比27%減、前年同期比22%減となった。また、純利益は12億2,400万ユーロで前期比28%減、前年同期比37%減であった。

装置売上高で全体の約半分を占める、EUV露光装置の売上が前年同期比37%減となったことが業績に大きく影響した。EUV露光装置の受注高についても前期比で大幅な減少となった。

装置の輸出先は中国が最多で前期から10%増の49%を占めた。その後、欧州・中東・アフリカが20%(前期から12%増)、韓国が19%(前期から6%減)で、米国が6%(前期から5%減)、台湾が6%(前期から7%減)となっている。規制対象外装置の中国輸出が同社の売上を支えている一方、米国、台湾、韓国へのEUV露光装置の輸出が減ったことが業績に大きな影響を与えていることが見て取れる。

なお、同社は2024年第2四半期の売上高について、57億ユーロ~62億ユーロを見込んでいる。研究開発費は10億7,000万ユーロとなる見込み。通期の業績予想については2023年と同水準になるとする当初の見通しからの変化はないとした。

同社CFOのRoger Dassen氏は、2024年を「年間を通じて勢いが高まる移行の年として実際に見ている」とし、「後半は前半よりも強力になる」と、下半期に向けて売上が増加するとの展望を示した。また、「2025年は好調な年になると考えており、それに向けて本格的に準備を進めている」と述べた。

出典:ASML Press Releases