ADEKAは2月28日、韓国・全羅北道完州郡にある全州第三工場内に、次世代半導体向けの新規材料を手掛ける製造棟を新設すると発表した。次世代半導体の量産に合わせて材料を安定的に供給できるよう、2024年9月に完工する予定。投資金額や面積については明らかにしていない。

同社はエッチングガスやプリカーサなどを製造しており、「高誘電材料」と呼ばれる、半導体メモリに用いられるプリカーサで約4割と世界トップシェアを誇る。現在、先端半導体向け材料の増産、ラインアップ拡充に向け、日本、韓国、台湾での研究開発、生産体制の構築が推進されてきた。特に韓国はサムスン電子やSKハイニックスといったメモリ大手が拠点を構えていることもあり、積極的な設備投資が行われてきた。

先端半導体向け材料について、これまでは全州第二工場で製造してきたが、敷地内の空間不足により、今回、第三工場でも製造できるように整備する。新製造棟では特に次世代半導体に使う材料を担当し、主力製品であるメモリ向けのみではなく、次世代ロジック向けの材料についても量産する計画だ。

同社は、「主力製品である半導体メモリ向け材料の拡大はもとより、ロジック半導体向けへと領域拡大を推し進め、世界トップの半導体材料メーカーを目指していく」としている。

出典:ADEKA株式会社 プレスリリース