米の半導体大手、Analog Devices(ADI)は2月22日、ファウンドリ世界最大手である台 TSMCとのパートナーシップを拡大し、生産能力とレジリエンスを強化すると発表した。特別な契約により、台湾・TSMCの製造子会社であるJASMを通してウエハ生産能力の長期的な提供を受ける。

新たな契約により、ADIは長期的なチップ供給の確保と40nm以下の微細プロセスノードへの注力が可能となる。

ADIはTSMCと30年以上にわたってパートナーシップを結んでいる。ADIは今回の提携拡大により、ワイヤレス・バッテリ・マネージメント・システム(wBMS)やギガビット・マルチメディア・シリアル・リンク(GMSL)アプリケーションなど、同社の重要な事業に対応するファインピッチ技術ノードの生産能力を確保するための新たな選択肢が加わることになるとしている。

ADIのグローバル・オペレーション&テクノロジー担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるVivek Jain氏は、「TSMCと協力することで、より弾力的な供給で顧客にサービスを提供し、顧客のニーズや市場環境の変化にさらに迅速に対応し、社会と地球に利益をもたらす革新的な製造ソリューションに投資を集中することができる」と述べている。

また、TSMC North Americaの事業開発担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるSajiv Dalal氏は、「今回の発表は、TSMCの顧客が長期的な生産能力のニーズに応えられるよう支援するというTSMCのコミットメントを示すものである」としたうえで、「ADIとの継続的な協業関係を拡大することで、堅固な製造能力を備えた半導体イノベーションの堅実かつダイナミックな歩みを確実なものにできることを嬉しく思う」と述べた。

出典:Analog Devices プレスリリース