シリコンウエハ大手のSUMCOは2月14日、2023年度第4四半期及び通期の決算を発表した。これによると、2023年度第4四半期の売上高は前期比5%増の1,051億円となり、予想の1,010億円を上回った。前期よりは若干増加したものの、依然回復とまではいえない結果となった。

発表によれば、300mmウエハはロジック・メモリとも顧客の生産調整が続いて低調な出荷が継続し、200mm以下ウエハは全体的に市況が弱く、調整局面が続き出荷が減少したことが実績に影響を与えた。なお、2023年度通期での売上高は4,259億円で前年比3%減となった。

また、2024年度第1四半期(1~3月)の業績予想も発表。売上高は前期比17%減、前年同期比21%減の870億円、営業利益は前期比60%減、前年同期比83%減の45億円となる見通しを示した。300mm、200mm以下ともに顧客の在庫調整が続き、出荷数量がさらに減少する影響で、大幅な減収減益となる見込みである。

同社の橋本真幸会長は、「生成AI(人工知能)向け以外は需要回復に時間がかかっている。ウエハの需要回復は24年の下期以降になりそうだ」と述べた。業績回復までには暫く時間がかかるとの見方である。

出典:SUMCO 2023年12月期決算