11月6日、米国の半導体メモリ大手、Micron Technologyが台湾中部、台中市に建設中だった台中第四工場が完成し、同日に開所式典が行われた。式典には同社CEOのSanjay Mehrotra氏の他、台湾の蔡英文総統ら台湾政府および台中市政府の要人が複数出席した。

台中第四工場は人工知能やデータセンター、エッジコンピューティング、クラウドなどによる需要の高まりが期待される「HBM3E」の生産拠点となる見込みで、長期稼働により、数千人の雇用機会が生み出されることが見込まれている。

マイクロンのMehrotra CEOは「台中第四工場の開設は、マイクロンの主導的な地位、優れた業績、そして、世界の顧客のニーズを満たすための長期的な取り組みの証明になっている」と述べた。また、現地法人・マイクロン台湾会長の陸東輝氏は、新工場の完成により、「最先端技術の推進、持続可能な運営の維持、人材育成の強化、コミュニティへの還元に取り組み、半導体エコシステムにさらなる利益をもたらすことを楽しみにしている」と期待を述べた。

同新工場の完成により、今後は台湾と中国本土、シンガポール、マレーシアにおける同社のパッケージング・テストネットワークが強化されることになる。さらに、同社の先端DRAM技術の展開の加速に加え、日本と台湾での1ベータプロセスとHBM3Eの生産能力を拡大し、2025年にEUV技術を使用して1Γプロセスを量産する上で重要な役割を果たすことが期待されている。