韓国の自動車用半導体設計のスタートアップであるBos semiconductorは10月10日、米国のAI半導体設計を手掛けるTenstorrentと車両用 SoC 開発の協力パートナーシップを締結したと発表した。 

Bos semiconductorはサムスン電子でモバイル及び自動車用半導体事業を主導したパク・ジェホンCEOが2022年5月に設立した。次世代の自動車半導体に必須の高性能低電力半導体の設計技術、安全・信頼性関連技術、AI半導体技術、高速信号インターフェイス技術に対し競争力を持っているという評価を受けており、設立から1年余りで100億ウォン以上の投資を誘致するのに成功した。 

 一方、TenstorrentはAIのためのコンピュータを構築する次世代コンピューティング企業であり、コンピュータアーキテクチャ、ASICデザイン、高級システム及びニューラルネットワークコンパイラ分野の専門家で構成されている。 

 今回の協約で同社はTenstorrentのTensix NPUコア技術をライセンス契約し、次世代車両用SoCに搭載する計画である。Tensix NPUはテンストレントが開発したAI加速機半導体である。このNPUが搭載されることで、映像画質処理等、自動運転に必要となる要素の性能の向上が期待される。 

Bos semiconductorのパク・ジェホンCEOは「Tenstorrent社との協力を通して処理速度、正確度、電力効率などを改善した低電力、高性能半導体でコネクテッドカー、自動運転などの新しい技術を中心にして、急変している自動車半導体市場での競争力を確保することが出来ると期待している」と述べた。