オランダの半導体露光装置世界最大手 ASMLは、2023年第二四半期(4~6月期)の決算を発表した。

売上高は、前年同期比27.1%増、前期比2.3%増の69億200万ユーロとなった。純利益は19億4,200万ユーロとなり、前期比ほぼ同等で、粗利益率は51.3%となった。

また、同期の受注金額は45億ユーロで、EUV露光装置はうち16億ユーロ(35.6%)を占めた。

今回の好結果に対して、同社のピーター・ヴェニンクCEOは、

「さまざまな市場セグメントにおける当社の顧客は、マクロ経済の不確実性が続いているため、現在はより慎重になっており、市場の回復も遅れると予想している。また、どのように回復の道筋を辿るかも不透明である。しかし、ASMLでは約380億ユーロの強力な受注残があり、この受注残金額は、短期的な不確実性を乗り切るための十分な基盤となっている。」とコメントし、同社が100%を独占しているEUV露光装置の受注残が引き続き同社の売上を牽引していると見られる。

また、同CEOは第三四半期(7〜9月)の展望に関しては、

「第3四半期の売上高は65億ユーロから70億ユーロ、売上総利益率は50%前後を見込んでいる。また、研究開発費として約10億ユーロ、販売管理費として約2億8,500万ユーロを見込んでいる。ASMLでは、DUVの収益が好調で、不確実性が高まっているにもかかわらず、2023年には売上高が30%増加し、粗利益率もわずかに改善することを期待している。」と語った。