日立製作所は5月24日、Lumadaソリューション「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス」を日立ハイテクの半導体製造装置を生産する笠戸地区(山口県下松市)に2022年4月より導入していると発表した。AIと数理最適化技術を連携させた日立独自の制約プログラミング技術(MLCP)を活用したサービスを1年間運用した結果、変化に即応する生産計画立案の自動化を実現した。これにより、生産計画立案に要する時間は5分の1に短縮され、より長期間にわたる生産計画の立案・調整が可能になったとしている。

日立ハイテクの笠戸地区では、半導体製造装置を顧客のニーズに合わせて個別仕様の開発・生産をしている。生産にあたり、従来は納期、部品、設備・現場の制約といった様々な条件を考慮して計画立案をしており、計画業務に充てられるひと月あたりの最長日数5日間をすべて費やして立案していた。ここに同サービスを導入することにより最適化と自動化を実現し、ひと月あたり1日以内での立案が可能となった。

また、アウトプットを早期に出力し、将来の運用業務を都度具体化しながらシステム化していくアジャイル開発を適用したことにより、2023年4月よりERPソフト「SAP S/4HANA」と同サービスの連携を実現し、受注から納品までの業務の標準化・高度化による全体最適化が進み、各部門での部分調整が難しくなるなかでも、顧客ニーズに合わせた生産計画の自動立案を可能にした。