ジャパンディスプレイ(JDI)は、2023年4月10日、中国の大手ディスプレイメーカー、HKC社と戦略提携MOUを締結したことを発表した。今後、両者ではジャパンディスプレイが開発した蒸着マスクを使用しない次世代OLED技術「eLEAP」の工場を共同で計画・建設を行い2025年内に量産することを目標に進んでいく。
更に、両者はOLEDディスプレイの中でも、まだ市場が確立されていないウェアラブル、車載、VR、モニター製品の4分野で2028年までに出荷量及び市場シェアでトップに立つことを目標としている。

JDIでは、既に「e-LEAP」パネルの受注を米国の大手企業をはじめ受注したことを明らかにしている。

JDIでは今後、「eLEAP」のプロトラインを用いて、年度内に少量生産を行い、2024年内にJDIの工場を用いて量産を開始していく。

今回ジャパンディスプレイが提携するHKC(惠科股份有限公司)は中国の深圳に所在する企業で、2017年以降、中国の重慶、滁州、綿陽、長沙にて次々と第8.6世代液晶ディスプレイ工場での量産を開始して売上を急拡大しており、強力なコスト競争力、販売力、機動力、資金力を有している。HKCでは今後JDIの技術力を借りながら、同じ中国のBOE、そして韓国のSamsung、LGと肩を並べるパネルメーカーになることを目指していくと見られる。